田上先生や宍塚の先生方ともお話させていただき、大変貴重なひと時になりました。
生物を身近に感じやすい年代(小学校)や環境問題を身近に感じ考察できる年代(中学校)への働きかけに尽力され、高校では研究課題として、実践レベルの課題を研究されている田上先生のチームの取り組みは大変意義深いと感じました。
要旨(配布資料)
この会は多様な活動をしていますが、35 年間、鬼籍に入られた方を含めて、会員たちが、無償奉仕で力をだしあってきたのは、「開発」で破壊されかねないこの里山を、なんとか将来に残したい、という強い願いがあったからです。
折に触れ、原点に戻ってみる必要があると思い、今回、市の情報室にある資料、1989 年会発足時からの会報などを読み返しました。
1985 年、国は東京都市圏広域連携拠点となる業務核都市」6 か所を設定しましたがそのうち 1 か所が土浦市つくば市にまたがる地域でした。
土浦市は、1986 年第 4 次土浦市総合計画で宍塚大池周辺200ha に大学、民間研究所、ホテル、コンベンション施設、公園などをもつ「新業務拠点」形成を掲げます。
宍塚の自然と歴史の会は 1989 年に、貴重な里山が破壊されることに危機感をいだいた市民、研究者などによって結成されました。
そして、県、土浦市、つくば市に、宍塚・天王池の森を保全する要望を出し、1992 年には県に大池一帯地区の県立公園化を陳情しました。
一方、研究者や、地元の方々の協力を得て自然、歴史両面での調査を進め、1995年には「宍塚大池地域自然環境調査報告書」、「聞き書き里山の暮らし」を刊行しました。
1992 年からオニバスサミット、里山サミット、サシバサミットと 3 年連続で開催して、宍塚の里山の価値を全国的視野で深く学びつつ、広める活動を進めました。
市は地権者に「区画整理事業として開発」する同意を取り付けるとともに、土地の先買いを進めました。バブル崩壊により国の計画から宍塚地区は外れますが、第 5 次土浦市基本計画(1996 年~)では、宍塚地区区画整理事業 147ha が明記されます。
1998 年には「厳しい経済状況から開発環境にない(市長談)」となったのですが、第 6~第9次(2022 年から)まで、いずれの土浦市総合計画でも「開発」計画は残り、第 9 次総合計画の構想図では「工業・流通・業務拠点」と「水・緑・憩いの拠点」の 2 色で色分けされています。
一方、2000 年に制定された土浦市環境基本条例に基づく土浦市環境基本計画では、環境の現状と課題のところで、「宍塚大池周辺」の自然に触れ、主要施策には「山林と里山」の項で「筑波山麓、平地林や谷津田など里山の自然の保全と生態系の保護」とあります。
2022 年からの第 3 期土浦市環境基本計画は「人と自然が共生する持続可能な水郷のまち」をうたい、「豊かな生物多様性を支える里山の風景を保全する必要がある」として宍塚大池周辺の豊かな自然にふれています。
2026 年までのリーディグプロジェクト基本目標2「多様な生物と共生できるまちを目指して」では「霞ヶ浦や里山などにみられる多様な生態系や貴重な種の保護、棲息環境の維持等に努めます」とあります。
資料編―現状では、里山・山林の自然の 22 行の記述のうち 15 行を使って、「市内の代表的な里山」として宍塚大池周辺の里山について述べています。
この 9 月、宍塚地区にスマートインターチェンジ設置が決定しました。第 9 次総合計画では土浦学園線の北側「スマート IC 周辺地区」が工業・流通・業務拠点と位置付けられており、周辺環境の変化が懸念されます。
談話会で出された意見:
・市が保全する方針を出すことが肝心。
・土浦市の学校で「泳げる霞ヶ浦」ということは教わったけれど、里山のことは学ばなかった。
・宍塚の里山の存在、貴重さを知らない市民が多い状況を変えていくのに、愛されるシンボルはないだろうか。
・子どもたちが描いた環境ポスターの多くが「ごみ」をテーマにしたことなどから、自然への関心が薄らいでいるのではないか。
などの発言があり、スマート IC についてもその位置、影響が話題となりました。
環境基本計画では市のとるべき「行動」が列挙されており、その中には生物多様性地域戦略策定もあります。
実効性のある戦略作りに協力するとともに、保全活動、観察会などで市と連携することもでき
るのではないかと思われます。
談話会後、国の業務核都市構想以前、市は宍塚の里山をどう捉えていたのか知りたいと、土浦市と都市環境計画研究所の名前で 1980 年 3 月に出された「緑のマスタープラン策定調査報告書」を閲覧しました。
そこでは、宍塚「大池周辺は植生の自然度が高く、貴重な動植物が生息している地域で、保全の必要がある」と書かれ、風致地区指定の必要の優先順位として宍塚・大岩田、常名・沖宿 合計 558.7ha が示され、構想図に「大池風致歴史公園」が大きな〇で示されていました。
この「調査報告書」は埋もれ、「緑のマスタープラン」は策定されませんでした。しかし、保全策が検討され、風致地区として土地利用に規制をかける策が考えられたことがわかりました。
1970 年代以後のつくば市の変貌を目の当たりにしての「開発」熱で、土浦市は真に誇るべき宝=「豊かな自然と歴史遺産」から目をそらしてきたように思えます。
今また、つくば市の人口増、TX沿線の変貌に惑わされて、大切な宝をさらに失うことにならないよう、私たちの会も初心を忘れず、活動していきたいものです。
阿部きよ子
大池の貴重な水草を絶やさないために
今日は飛び入りでの参加、途中退室となりましたが、参加してよかったです! 田上先生や宍塚の先生方ともお話させていただき、大変貴重なひと時になりました。 実は、1 年程前につくば市配布の段ボールコンポストを受け取りに行ったまま、設置場所に悩み放置していた所でした。 匂いや虫カビの...